秋水復元1 (機体部分)
2012年7月14日更新

 1961(昭和36)年6月、横浜市金沢区昭和町の日本飛行機(ニッピの愛称)杉田工場(旧富岡工場)の敷地内地中から、『秋水』の機体が発掘されました。1999(平成11)年9月、それまで機体を保管していた航空自衛隊岐阜基地より三菱重工が寄贈を受け、小牧南工場で秋水の復元工事が開始されました。
 残存していた設計図は1,600枚を超え、劣化している部分についてはコンピュータを用いての解析も行われました。また、アメリカカリフォルニア州の歴史的航空機を展示する博物館「プレーンズ・オブ・フェイム」での実機調査を行い、機体とロケット・エンジン復元のための調査もなども行われました。そして2001(平成13)12月に機体の完成披露が行われ、2002(平成14)年8月にはエンジン復元完了。ここに、機体の分解・調査から始まり復元工事、そしてロケットエンジン(特呂2号)の復元工事完成まで、4年にわたるスタッフの努力が結実し史料室で一般公開されることになったのです。


Planes of Fame Air Museum
(カリフォルニア州) に展示されている秋水

 秋水の機体復元作業を現場でリーダーシップをとった寺澤氏(大起産業株式会社航空機事業部 小牧組立課 課長)に、工程順に説明していただきます。なお、本文中の画像を含む文書については、転載・複写・加工などは禁止とさせていただきます。

 
 (写真上) 横浜市の日本飛行機で発見後 航空自衛隊岐阜基地に展示されていた秋水の劣化した機体
(写真上) 1997年12月航空自衛隊より受領した秋水の機体は その後約2年間史料室で展示された
(写真上) 1999年9月 修復作業が開始された
 
(写真上左) 垂直補助翼とロケットエンジンナセルまわり (写真上右) 主翼桁と取り付け位置マーキング
 
(写真上左) 2000年6月頃 機体中央主要部ほぼ完成 (写真上右) 主翼の取り付け
 
(上左) 自動車工場でいえば「完成オフ・ライン」 (上右) 小牧飛行場のタクシーウェイに向かう姿は今にも発進態勢
(写真上) 2001(平成13)年 12月18日 Mitsubishi J8M1 ロケット戦闘機「秋水」の復元披露式が行われた
(写真上) ドイツ空軍 Me-163B のワルターエンジンを参考に 三菱重工名古屋発動機製作所と海軍航空技術廠さらに陸軍航空技術研究所(すべて太平洋戦争当時)が開発した秋水の推進機関であるロケットエンジン『特呂2号』も復元された
(写真上) 風防を開けた状態での展示 30mm機関砲の威容が目立つ Me163より機体はやや大きめになっている
 
(写真上左) 離陸滑走用の車輪と着陸用の橇(ソリ) 離陸後に油圧でソリを引き上げると連動して車輪は落下する。
(写真上右) 車輪前面 上部に見える白っぽい円状の場所は地上や空中で機体を曳航するときに用いる索(フック)
 
(写真上左) 主翼下には打殻(薬莢)と装弾子(弾丸カセット)の排出口がある
(写真上右) 機体後部下の「不思議な穴」 何らかの目的で棒状のものを
差し込むためにあるのではないか。例えばタキシング時や着陸後の方向転換
や牽引補助またはエンジンテスト時の機体固定用? (推測記述は佐久間)

 秋水プロジェクトのメインページに戻ります   秋水復元関係のトップページに戻ります