空技廠で設計・改良された航空機 12

ジェットエンジン ネ20 (特攻機 橘花)
(昭和19年5月 制式A7M1〜A7M2)
 昭和17年1月、横須賀の空技敞内に、ジェット推進法を専門に研究する「研究二科」が「発動機部」内に設置され、9月には、超高空用排気ガスタービン過給器が完成した。これをジェットエンジンに改良することで、日本初のジェットエンジン試作の第一歩となった。

 昭和19年7月には「TR10」というジェットエンジンが完成し、空技敞内での実用に向けた開発がすすすめられる中で、昭和19年11月、空技敞長である和田操中将により、早急なジェット機の実用化のため双発ジェット攻撃機「橘花」の試作を中島飛行機に命じた。

 一方ジェットエンジンの開発はBMWの参考資料提供などもあり、新エンジン「ネ20」として生まれ変わり、昭和20年3月26日、追浜飛行場の背後の崖に掘られた横穴式のトンネルで行われた。

 昭和20年6月30日にジェットエンジン「ネ20」を搭載したジェット戦闘機「橘花」は完成し、8月7日に木更津飛行場から試験飛行に飛び立ち、高度600m付近で10分間の飛行に成功した。

 ジェット戦闘機「橘花」は、特攻機としての任務を負うことになるが、同じ特攻機の「桜花」と比較すると、戦闘機の機能を載せることも出来、B29の本土爆撃の迎撃にも活路を見いだせたと考えられる。

      最高速度 約675km/h (高度6,000m)
      航続距離 941kmで最高時速580km/h )